GA4を導入したけど活用できてない、という方におすすめ

Google AnalyticsもUniversal Analyticsの終了が迫り、既にGA4に移行したサイトも多いかと思います。ただ、「GA4をしっかり覚えて、きっちり解析しないと!」と高いハードルに身構えてしまい、結局、GA4は導入したけどほとんど見てない、ということになっている人(あるいは、なってしまいそうな人)も多いのではないでしょうか。また、頻繁にGA4を開いてアクセス解析をしている余裕が無い、というサイトオーナーの方も多いかと思います。

そのようなサイトオーナーの助けになるのが、Looker Studioのメール配信機能です。Googleが提供する無料のBIツールである、Looker Studio(旧称Googleデータポータル)を用いてGA4の必要な情報を可視化することで、より視覚的にわかりやすく解析することが可能になります。もっとも、他のリソースのデータと組み合わせたり、GA4より複雑な指標の計算ができたり、といった高度な利用方法もありますが、この記事では、メール配信機能を用いていかに「簡単に」データを把握するかということに焦点を当てたいと思います。

メール配信機能を用いて機会損失を防ぐ

弊社の顧客でGA4とLooker Studioを連携させていただいたメーカーのお客様の例では、Webマスターも兼務されるマーケティング担当の方は、非常に多くのタスクを抱えてらっしゃるため、Looker Studioでわかりやすく可視化しても、それを定期的に観察することをルーチンに組み入れることも難しい状態でしたので、当初はアクセス動向の全体像が把握できるLooker Studioレポートを、マーケティング担当の方をはじめ、会社の経営陣の方に対して、メール配信機能を用いて月初に前月分までメール配信することで、レポーティングを自動化していました。それだけでも、トラフィックは順調に推移しているか、特に異常は無いかといった基本的なことは網羅できています。

ただ、マーケティング担当の方とお話する上で、SNS上の知らないところでお客様の会社の製品がバズっていたことがあり、突発的なアクセスの伸びに気づけずに、その製品の追加の宣伝や増産に追いつくことができず、機会損失を招いたことがあったと聞きました。そこで、製品ページに限定した上で、過去7日間と過去30日間のアクセス数、それぞれ以前の期間との増減率を一覧化したLooker Studioでレポートを作成し、メール配信機能を用いて、毎朝、マーケティング担当の方へメールで届くように設定させていただきました。メール配信機能では、PDFが添付されるだけでなく、レポートの最初の5ページまではメール本文として送られますので、レポートのページ数を最小限に抑え、毎朝お客様がメールを開くだけで簡単に前日までの製品ページのアクセス推移を確認できるようにしました。

突発的なアクセス増に気づけるだけでなく、新製品のリリースを出した後に、ちゃんとその製品のページが見られているかといったことの確認も、メールを見るという日常のルーチンで簡単に行えますし、既存の製品でアクセスが突発的に増えているものはないか、あるいは通常よりアクセスが減った製品がないか、といったことに迅速に気づくこともできますので、そのような際に、GA4等にアクセスして深く調べるということで、アクセス解析の手間を最低限に減らすことも可能になりました。

別のお客様で、教育機関の広報担当のお客様でも、このようなメール配信機能を活用していただいています。カテゴリー毎にレポートを区分し、新規にリリースした記事がどの程度見られているかを定点観測することで、どういった記事がよく読まれるのか、どういった記事がその教育機関のブランディングには相応しいのか、といったことをリアルタイムに理解する上で役立っています。これは一般の企業の、所謂オウンドメディアなどでも活用できるメール配信機能の用い方だと思います。

Looker Studioのメール配信機能を使うメリット

  • 定点観測的に日々のアクセス推移を容易に把握することができ、データの変化や傾向を把握しやすくなります。
  • PDFも配信されますので、メール配信を受け取っている人以外にも共有がしやすく、印刷しての共有、保存などが容易になります。
  • Looker Studioの編集権限、閲覧権限が与えられていないメールアドレスにも送信できるので、経営陣の方などにも状況報告が容易になります。

定点観測目的でメール配信機能を使う上でのポイント

  • 先回りしてビジネスに活かせるデータにのみ狙いを定める。全体の解析は別レポートにする。
  • 情報をあまり詰め込みすぎない。通勤時にスマホでも確認できる程度が理想型。
  • 数値だけではなく、それ以前の期間との比較を見ることで、容易に増減に気づけるようにする。

完璧な解析よりも、直感に訴えるデータを確実に届ける

GA4を活用したいけど、専門家の方が唱える手法はハードルが高い、と思われる方、お気軽に弊社にご相談ください。
お客様のビジネスへの直感に訴えるデータに限定したレポートを作成し、定期的にメール配信させることで、AIにも勝る、お客様の「勘ピュータ」を最大限活用していただけます。
既にGA4に移行しているけど、いまいち使いこなせていない、またはどう使っていいいかわからない、という方もお気軽にご相談ください。お客様のビジネスにはどういった情報を日々観測していくことが重要かを見極め、レポート作成の提案をさせていただきます。

Looker Studioでのメール配信機能については、以下の公式マニュアルをご覧ください。
https://support.google.com/looker-studio/answer/9263641?hl=ja